都市ガス・プロパンガスの違い、なぜプロパンガスが悪者にされるのか
初めて一人暮らしを始めるとき、多くの人が気にするのが「家賃」や「光熱費」といった月々の費用です。この記事では、光熱費と都市ガスとプロパンガスの違い、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
光熱費の基本
一人暮らしの光熱費は、電気・ガス・水道の3つが中心です。平均的には月1〜1.5万円程度ですが、使い方や地域によって差があります。
- 電気代:5,000〜7,000円程度
- ガス代:3,000〜6,000円程度(ただしプロパンはもっと高い)
- 水道代:2,000〜3,000円程度
私は真夏にエアコン24時間フル稼働で電気代12,000円(1LDK)
ガス代はプロパンガスで3,500円(シャワーのみ)
水道代は2,500円
外で仕事していた頃(8時から18時くらいまで家にいない)は、電気代は上記の半分くらいでした。
都市ガスとプロパンガスの違い
都市ガス
都市部を中心にガス管が整備されている地域で利用されるガスです。
- 料金が安い(プロパンの半額程度になることも)。
- 使用料に応じて支払うため、ガス代のコントロールがしやすい。
- インフラが整っていない地域では利用できない。
プロパンガス
ボンベを各家庭に設置して供給されるガスです。都市部より地方や郊外に多い傾向があります。
- 料金が高い(都市ガスの1.5〜2倍程度)。
- 災害時の復旧が早いというメリットもある。
- 設置・配送コストがかかるため料金が割高になりやすい。
プロパンガススキームについて
プロパンガスは都市ガスと違い、公共料金ではなく自由料金です。つまり、プロパンガス会社が自由に価格を決められるため、プロパンガススキームという慣習が横行しておりました。
以下概要です。
プロパンガススキームとは、プロパンガス会社が賃貸物件オーナーにガス設備を無償提供・貸与する代わりに、その費用を入居者のガス料金に上乗せして負担させる商慣習です。このスキームは、賃貸オーナーの設備導入費負担を軽減する一方、入居者にはガス料金が不当に高く設定されるという問題がありましたが、経済産業省の法改正により2025年4月から原則禁止となりました。
が、そもそも自由に料金を設定できるため依然不透明な価格設定であることに変わりはありません。気になる方はお部屋の契約前に、どこのプロパンガス会社と契約することになるのか事前に確認することをおすすめいたします。賃貸物件では、大家さんや管理会社とガス会社の契約で決まることが多く、入居者がガス会社を自由に選べないのが現状です。
都市ガスが安い、プロパンが高い…だけではない
単純に「都市ガス=良い、プロパン=悪い」とは言い切れません。理由は家賃とのバランスにあります。
- 都市ガス対応物件は人気が高く、家賃が相場より高めに設定されていることが多い。
- プロパン物件はガス代は高いが、家賃が相場より安めになるケースがある。
つまり、毎月の「家賃+光熱費」の合計で考える必要があります。都市ガスで家賃が高い物件よりも、プロパンで家賃が安い物件の方がトータルで安くなる場合もあります。
光熱費を抑えるための工夫
- 都市ガス・プロパンにかかわらず、ガスを多く使うのは冬の暖房とお湯。シャワー時間を短くするだけでも節約になる。
- エアコンの製造年数を確認する。なるべく新しいものがついている物件を選ぶ。
- 水道は定額制に注意。使っても使わなくても割高になる場合が多い。
まとめ
一人暮らしのコストを考えるときは、家賃だけでなく光熱費まで含めた総額で判断することが大切です。都市ガスは安くて使いやすい一方で家賃が高め、プロパンは割高だが家賃が安めになることもあります。収入に対する家賃の目安を意識しつつ、自分の生活スタイルに合った物件を選びましょう。


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